私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。
ビジネスパーソンのための「書く力」
週刊ダイヤモンド・2019年12/21号の特集は,「書く力」です。日々大量の文章を起案し,連絡している我々にとっても役に立つ内容と思いましたのでメモしておきます。
3つの原則を意識する。1 文章は「構造」を意識する。2 文章は「相手」を意識する。3 文章は「語感」を意識する。
1 構造。①誰に何を1番伝えたいのか,②誰に何をしてほしいのか,というそもそもの目的を考える。③相手とのコミュニケーションに必要な「前提」(相手方の知識や関心,メリットの有無など)を考える。④必要に応じ,データ,参考資料,類似例,競合の状況などの情報もそろえる。⑤文章の流れを考える。なお,目的や情報の整理のためには,5W1Hを使うと便利だ。文章の構造を論理的にする「PREP法」(主張→理由→根拠や例→まとめ)や,文章を読みやすくする「3C」(正確に書く,明確に書く,簡潔に書く)を心掛ける。
2 相手。①情報のギャップに配慮する。②誤解されやすい言葉に注意する。③意味をくみ取ってくれるだろうという「甘え」を捨てる。
3 語感。①一文一意。②句読点や記号。③漢字ひらがなのバランス。
なるほど。準備書面を起案する場合も構成は大事です。読む相手である裁判官を説得するために書きます。忙しい裁判官がサーっと読めるよう,語感も気を付けましょう。
準備書面も推敲しますが,そのポイント。ⅰ)人名に誤りはないか。ⅱ)誤字,脱字,変換ミスはないか。ⅲ)文章の目的は明確か。ⅳ)分かりやすい順番で書いているか。ⅴ)無駄に長い文章になっていないか。ⅵ)句読点の位置は適切か。ⅶ)適度に改行をして読みやすくしているか。ⅷ)重複している表現はないか。ⅸ)削れる部分はないか。ⅹ)表記方法に「揺れ」はないか。
ビジネスメールについても,その鉄則につき紹介がありました。こちらは顧問先とのやり取りなどで使えそうですね。
①件名は具体的に。②過不足のない情報。③箇条書きを使う。④要旨から詳細へ。⑤曖昧さを残さない。⑥1通5分以内で作成。⑦無駄なやり取りを減らす。⑧CCは極力減らす。⑨断るときも丁寧に。⑩過度な敬語は不要。
また,比較的新しい問題として,ジェンダーの関係でステレオタイプな表現に要注意という特集もされており,なかなか興味深かったです。「『やっぱり』,クルマの運転って苦手ですか?」という統計的差別で炎上したトヨタのケース,「『コックゥーん』しちゃった」という性的ともとれる表現で炎上したサントリーの事例など,ジェンダーに関する教養も身に着けないといけない。「人数や登場回数が男女どちらかに偏っている」「シンボルマークやマスコットが男女どちらかに偏っている」「特定の年齢の男女しか描かれていない」「服や持ち物の色,服のデザインが性別で固定化」「職業,スポーツ,学術,学びなどで男女が固定化」「仕事は男性,家事,育児,介護の担当が女性」「男性が指導者,女性が相談者など,優劣や上下関係が男女で固定化」「内容に関係なく,人目を引くために女性の容姿,身体の一部を利用」「男女どちらかのみの表現,女性を強調する表現など,男女の扱いが異なる」といったステレオタイプな表現には要注意。
その他,チャットツール&SNS,プレゼンの場合,反転系としてさまざまな言葉,間違えやすい氏,尊敬語・謙譲語・丁寧語,接続詞,慣用句など,さまざまなバリエーションで特集。すべてのビジネスパーソンが一見の価値ありです!