私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。
教誨師 レビュー
大杉漣「教誨師」
2018年に惜しくも急逝した大杉漣さん。その最初のプロデュース作にして最後の主演作だとか。大杉さんは名脇役(シン・ゴジラでヘリコプターごとゴジラの放射能に吹き飛ばされる総理役とか)としてとても好きな俳優でしたが,とても残念。
6人の癖ある死刑囚と,淡々と話をするだけの内容。ローコストでできていいですねと思う反面,派手なアクションとかで観客を魅了できない分,役者の演技とやりとりだけで観る者に何かを訴えないといけない,難しい作品と思いました。
死刑を回避したいがために,牧師に「さらに人を殺した」などと吹聴する者。とにかく攻撃的で,議論で牧師を言い負かそうとする者。読み書きができず,刑務所で読み書きに励む者…。いろいろな人,いろいろな場面が出てきますね。死刑囚の話を聞きながら,教えを説きながら,自分の過去(兄が殺人を犯し,その後死んでしまった)に向き合う,そういった内容。そんななかで,1人につき,死刑執行が言い渡され,執行を目のあたりにする。死刑のシーンはその音,迫力が怖いほど。
作中,何の結論も出ず,この作品から何を受け取るかは人それぞれなのでしょう。死刑囚に懸命に話をする教誨師の姿は,何となく,一生懸命情状弁護をする弁護人と重なるところもあるように思われました。
「あなたのそばにいますよ」 大杉さんが,ある死刑囚に投げかける言葉ですが,弁護人も,最終的に,できるのはこれなのかなと思いました。
いろいろ考え過ぎると,糖分を使い切ってしまったため,上毛町の名物,レモンタルトをいただきながら,休憩を取りたいと思います(笑)。