私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。

民法改正(労働法含む) 其の二(賃金債権の消滅時効)

民法改正と言いながら,関連する労働法の関係の記事です。

先般,時効に関する改正がありましたという記事を書きました。関連して,賃金債権の消滅時効につき従来2年だったのが,3年に改正になりました。これは,本来,民法で改正した主観的起算点から5年という規定にあわせて5年としようとしていたようですが,いきなり倍以上にすると影響が大きいということで,当面3年ということのようです。そのうち5年になるかもしれませんね。

実務上の影響はかなり大きいかもしれません。 現状,2年の残業代請求でも,かなりの金額になることもありますし,検討する資料の精査,計算も大変です。期間が延びると,会社の負担が大きくなるかもしれませんね。「いや,残業させてるんであれば払わないといけないでしょ」という,もっともな意見もあると思いますが,日本の実情を踏まえると,やはり影響は大きいのではと思います。

経済界でも,5年にするのは,結構な反対があったようです。時間管理の証拠保存も,少なくとも3年間はしておかなければなりませんね。労働基準法109条で,「使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。」とされていますが,3年間という数字は,これも参考にしたのかもしれませんね(この部分は,裏はとっていない,感想みたいなものです。)。


ブロガー: 弁護士西村幸太郎

豊前の弁護士です。