私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。
レビュー 損害保険代理店の教科書
有限会社プリベント代表取締役森和彦著「損害保険代理店の教科書」
弁護士業と保険代理店業というのは,結構共通点があるんですね。最低限,パソコンと電話があれば開業できますし,会社や組織などに顧客がつくというより,営業マン個人にお客がつくといった特徴も類似していると思います。隣接業といってもよいかもしれません。そんな異業種の活動を知っておくのは,必ずや弁護士業にとってもプラスになると考えており,いろいろと勉強しています。私の場合,交通事故事件を受任することも大変多いですので,その意味でも,勉強する価値は大きいでしょう。そんなあけで,ジャケ買いしたとある本についてのレビューを書いてみます。
全体的には,やはり,共通点が多いからか,ふむふむなるほどという業務の工夫も多く,ぜひ参考にしたいと思いました。
仕事は楽しくやるべきという自論,そのとおりと思います。著者によると,「ほぼ残業がない」「周囲の人や環境に恵まれている」「ノルマとの付き合い方を知っている」ということですが,楽しく仕事をしていれば周りに人は集まってくるし,よいときも悪いときもある人生においては長期的な視野でみて,イチイチくよくよしないということでしょうか。
仕事を楽しむためのセルフマネジメント。①遊び心を持つこと,②短所を克服するより,長所を伸ばすこと,③自分のやり方を見つけたら,その手法に磨きをかけること,などが紹介されています。P・F・ドラッカー博士も,「マネジメント」のなかで,「人のマネジメントとは,人の強みを発揮させることである」と述べています。この点は,長所をさらに伸ばすのには相当のパワーが必要という面もあり,短所は比較的(そこそこのレベルまでは)克服しやすいという面もあるとは思いますが,楽しく仕事をする上では,長所に磨きをかけるのは大事なことですね。
著書のなかでは,繰り返し,「クライエントへの情報提供の重要性」が述べられています。情報提供するだけではなく,手厚くフォローする必要性も。弁護士は,「紛争の解決」を商品とする仕事であるがゆえ,こちらから働きかけるのがはばかれる面があります。こちらから,紛争をたきつけるようなことがあってはいけませんし,余計なおせっかいは厳に慎むべきと考えています。とはいえ,人の役に立つ,有益な情報であれば,それを発信する社会的な意義も大きいことでしょう。売り込み営業は厳に慎みつつも,有益な情報発信のため,日々努力しておられるというのは,非常に共感を覚えたところです。営業の仕方は,「嫌われる迷惑訪問」から「感謝される情報提供」へ。肝に銘じてやっていきたいと思います。著書のなかでは,業界に特化した情報を極めて,それを情報提供するという方法(たとえば,美容室業界の情報を極めて,美容室の開業資金の作り方から,有利な店の立地,美容室の雇用環境問題のことまで,とにかくありとあらゆる美容室の困りごとを解決する方法を知り尽くしている税理士のことが紹介されています。)が述べられています。私も見習いたいところです。業界でいうと,介護・医療業界(地方でニーズが高いと思われる高齢者関係のもの)についての勉強を進めていますが,私もこの税理士のように活躍できるよう努力したいと思います。
年賀状よりもバースデーカードを,という点には,はっとさせられました。生命保険の営業マンですが,毎年誕生日にはがきに一言添えて送ってくださる方がいます。やばり,その方が,生命保険関係で1番親しくしている営業マンですね。その他,何かのきっかけでランチ等ご一緒したり,契約をさせていただいたりした場合に,必ず,はがきを送ってくださる損保代理店の営業マンもいます。この方の場合,毎回「ありがとうございます」と大きく印字されたはがきで,それ自体は毎回同じなのですが,やはり一言付していただいた上でいただくので,非常に印象に残ります。私も真似しようと思いつつ,はがきの準備さえしないまま過ぎて行ってしまっていますので,今年こそ始めようと思います…
SNSは,ソーシャルセリング(SNSで見込み客と会話をしたり,コンテンツを提供したりするすることで,購買を促していく手法)ではなく,既存顧客との関係強化のために使うべき,という考え方も,参考になります。何かと宣伝がましい記事を書いてしまいがちになりますが,慎んだ方がよさそうですね(笑)。
商品説明はわかりやすさが命。できるだけ身近な例で説明する。などといったことも非常に共感できるところ。業界紙に目を通そうという考え方も,非常に参考になりました(ちなみに,保険関係の専門誌は,「全国紙新日本保険新聞」「保険毎日新聞」などだそうです。)。
私も,幣所も,ますます進化するため,隣接業種の取り組みも参考にしていきたいです。