私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。
いままでの投稿: 2018年7月
クレイマー、クレイマー
随分昔ですが,初めて「クレイマー,クレイマー」を観た時。誰が悪いでもなく,みなが子どものためを思って動いているのに,どうしてこうなるんだ,とやるせない気持ちになったことを,鮮明に覚えています。
(以下,ネタバレも含みますので,ご注意ください。) この映画は,英題が,Kramer vs. Kramer とされているとおり,クレイマーさんとクレイマーさんの対決,つまりクレイマー夫婦の親権(法廷)闘争を描いたドラマです。仕事に没頭していた夫は,妻が突然7歳の子を置いて出て行ってしまったため,子どもとともに新たな生活を余儀なくされます。慣れない家事,育児に孤軍奮闘しながらも,できるだけ子どもを傷つけないように気を付けながら,しかしなかなか接し方がわからずに苦しむ父親像が描かれており,同じ父親として,感じるものがあります。子どもが,「僕が悪い子だったから,ママは出ていったの?」と父親に問うシーンは,夫婦の問題を超えた,子どもの複雑な心情が描かれており,涙なしでは見ることができません。親子でぶつかり,腹を割って話し合ってから,父子に親子としての絆が生まれてきたころ。母親が,「子どものことを愛している,1番大事なものに気が付いた」として,親権を主張。望まぬ親権(法廷)闘争に発展していきます。父親は敗訴しますが,意を決して上訴を諦め,母親に子どもを引き渡そうとしたところ。母親は,「あの子の家はここよ。」と言い,子どもを引き取ることなく,しかし母として子どもに会いにエレベーターに乗ったところで,物語は終わります。子の福祉というのがいかに多義的で難しいか,そんなことを考えさせられる内容でした。
私も,この映画を見るたびに,「私は弁護士として,依頼者の利益と,そして子どもの福祉を,適切に検討できているだろうか。」と自問自答せずにはいられません。私も人の子であり,親です。あるべき家族について,常に考えさせられています。
離婚事件に挑む弁護士として,こうした原点を忘れず,最善の解決を目指して,一所懸命に事件に取り組んでいきたいと思います。
工房よしかわ
園でブルーベリー狩りができる!(有)工房よしかわさんを訪ねてみました。7月~9月頃までブルーベリー狩りができるそうなので,準備の上,再度お尋ねします。猛暑が続きますので,少しおさまってからがよろしいですかね…
今日は,ひとまず店内を拝見。ブルベリーをふんだんに使ったケーキ,スムージー,パンケーキなど,メニューも豊富。お土産選びにもぴったりのお店です。体に優しい,ヨーグルトのお味が効いた味付けでした。
プレゼントとして,バジルとサルビアのセットをいただきました。妻もとても喜んでいます。
息子には,自然と触れ合いながら成長していってほしいと思いますから,こうした園は貴重ですね。ぜひまたおうかがいいたします。
巨大椅子
いま,豊前で話題になっている,巨大椅子を見に行きました。豊前市下河内にあります。
なんとなく,つくりたいから作った… 「森の学校」の方々が作ったものとのこと。
とにかくデカイ。これ,どうやって作ったのでしょうか。「インスタ映えする」と人気スポットになっているそうです。緑あふれる大地に,ぽつんと,しかし存在感をもって,そびえたっていましたね。
ファンタジーの世界に入り込んだような,不思議な気分を味わえますよ。豊前市の新しい観光スポットになりますね。いま,今度はテーブルをつくっているそうで,こちらも楽しみです。
ぜひご覧あれ。
割烹旅館 宇島汐湯
暑いですね。みなさま連休をいかがお過ごしでしょうか。
豊前市には,素敵な旅館が,複数あります。今日は,宇島汐湯について,紹介したいと思います。
宇島駅のすぐ近く,便利のよい場所にある割烹旅館です。うみてらす豊前もすぐ近く。私がよく利用させていただく,一休庵にもすぐに行けます。公園ができて,家族連れにも向いていますね。部活動などの団体での利用もされるようです。
外見よりも奥行きがあり,なかは広い。レトロな雰囲気のアンティークが用意され,個室も落ち着いた雰囲気でくつろげます。お掃除も行き届いていると思いました。
お風呂,お手洗い,洗面が共用になっているところは,好き嫌いがわかれるかもしれません。しかし,スタッフの方の配慮が行き届いており,気になりません。お風呂も,どっしりした温泉というわけではないですが,落ち着いて入れるきれいなお風呂でした。
ポイントは,なんといっても,お料理です。私は,鯛しゃぶをいただきましたが,絶品でした。写真の料理に加え,ラストに,だし汁を利用した雑炊もいただけました。
おすすめの旅館です。豊前にお越しの際は,ぜひ,よろしくお願いいたします。
遺産分割についてー1-
紛争性が高く,解決困難な事件類型として,遺産分割に関する問題が挙げられます。
遺産分割は,いくつもの法的論点がからみあい,遺産分割そのもののほかに,遺産分割の前提問題,遺産分割の付随問題があります。
遺産分割の付随問題とは,使途不明金・葬儀費用の負担・家賃・配当金・遺産管理費用・相続債務などに関する問題です。のちに述べるとおり,遺産分割そのものの問題ではありません。
なかでも,使途不明金は,付随問題とはいうものの,遺産分割4大論点と言われるほど,難しい問題です(ほかの3つは,①遺産の範囲,②特別受益,③寄与分。そして,④使途不明金というわけです。)。
さて,遺産分割というのは,弁護士にとっても,難しい問題だと書きました。整理しながら進めなければ,建設的な協議はできません。ここで,遺産分割調停においては,ある程度,進行の仕方が定まっていますので,これを参考にするとよいと思います。詳しくは,判例タイムズNo.1418「東京家庭裁判所家事第5分における遺産分割事件の運用」を参照されるとよいと思います。
①相続人の範囲,②遺産の範囲,及び③その評価を確定し,次いで,④各相続人の取得額(特別受益・寄与分の有無とその評価),⑤遺産の分割方法につき当事者の主張(意見)を整理することとし,各論点について対立点があるときはこれを調整して合意を形成する等して,段階的に手続を積み重ねていって,調停の成立又は審判による終局解決を目指しています(段階的進行モデル)。
手続選択についてですが,調停では,遺産探しは一切してくれませんので,最終的に,判明している遺産だけを対象にして調停し,判明していないものについては調停から外して処理するしかありません。仮に,遺産分割調停のなかで,遺産探し,使途不明金の問題が出てきたら,遺産範囲確定の問題(上記①の問題)として,多少の協議はできますが,まとまらないと,調停から外すとせざるを得ないわけです。使途不明金については,訴訟で解決となります。
遺産分割の対象となるのは,以下の5要件をすべて充たす場合です。
①相続により取得した遺産である。(遺産要件),②相続時に存在する。(遺産要件),③分割時にも存在する。(遺産分割対象要件),④未分割である。(遺産分割対象要件),⑤積極財産である。(遺産分割対象要件)
使途不明金としてよく問題となる,相続「後」の預金無断解約は,③の要件を満たさず,相続「前」の預金無断解約は,②を満たさないので,使途不明金問題は,遺産分割調停の対象にならないのです。この点は,よく間違われるため,注意が必要です。
私も,対立の激しい使途不明金問題を担当したことがあります。これに関する記事,遺産分割に関するより詳しい記事を,追って,いろいろと書いていきたいと思います。
記録的豪雨(豊前市~行橋市)
福岡県は,記録的豪雨に見舞われています。九州北部豪雨のトラウマ再びという印象です。地方の災害対策に少しでも役立つよう,実情をメモしておきます。
豊前市は,災害が少ない地域という触れ込みで,実際に,そのような地域と感じていますが,今回ばかりは,豊前市も,かなりの豪雨を経験しているようです。
私も,本日,豊前市←→築上町→←行橋市を往復する中,地域の被害は,かなり深刻と感じました。
午前中の時点で,東九州自動車道が通行止めになりました。豊前→←行橋間は,基本的に,高速を通らなければ,10号線一本道を通らざるを得ないような,道数の少ない道路です。当然,高速が使えないとなると,車が集中します。おそらく,普段は高速を通っている大型のトラックも多数通っていました。ただでさえ雨で視界が悪いのに,大型のトラックが立ち並ぶと,さらに視界が悪くなります(トラックを責めているわけではありませんので,あしからず。)。この一本道で交通事故が起こると,とたんに交通がマヒし,さらなる混乱が生じますが,幸い,私が通った時間には,事故は生じていなかったようです。
昼間。豊前市は,心なしか,少し雨が引いたように感じました。しかし,それも束の間。おおよそ午後2時半ころ以降から,雨風の激しさを増し,ひっきりなしに避難勧告などの警報が鳴り響きます。築上町,豊前市,行橋市も,避難勧告がなされていたようでした。
夕方,豊前→←行橋の間,25kmほどありますが,大渋滞で,まったく車が動きません。 特に,上りが,ひどかったようです。中津方面から,豊前市舟入の交差点(トライアル豊前店がある交差点)の間は,交通機能がまったくマヒしていたようです。豊前松江周辺・10号線は,やや車の動きがよかったようです。 逆に,下りは,上りにくらべると車が動いていたようですが,それでも通常のようにスムーズには動いていませんでした。
行橋~豊前の間には,今川,祓川,城井川…といった,比較的大きな河川がありますが,いずれも満水。いつ溢水するか,気が気ではありません。新行橋病院付近にある鼻田池は,完全に溢水していました。かろうじて車が進めていましたが,いまは大丈夫なのでしょうか…
※ 鼻田池です。溢水しています。
一転,大分寄りに目を向けますと,吉富町と中津市の間を分ける一級河川,山国川は,どんどん水かさが増し,とても怖い状態だったようです。
花の金曜日ですが,まっすぐ家に帰って(場合によっては移動せずに,),低い場所は通らず,川の近く,崖の近くは避けて,安全を確保してほしいと思います。
今日は,ニュースで,記録的大雨の話(と,オウム真理教7名死刑執行の話)で,もちきりです。ここ数年,地震や豪雨などの災害のニュースが,後を絶えません。もともと災害対策委員会として,災害対策にかかわっていた経験も生かして,なんらか皆様のお役に立てればと思いますが,ひとまず情報提供です。