私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。
いままでの投稿: 2019年7月
検察側の罪人
「検察側の罪人」
キムタクと二宮さんのダブル主演のリーガルサスペンスです。タイトル借りで見てみましたが,なかみはなかなか難解でした。
エッセンスとしては,時効で裁かれない者を放置するのは不正義ではないかという観点から,ついには自ら手を汚してしまう検事と,自らのストーリーに固執して捜査をすすめようとする検事に疑念を抱く検事の間で,それぞれの正義の形を描きながら,捜査機関が追い求めるべき「正義」とは何かを考えさせる映画かなと思いました。
語りつくされたと言えば語りつくされてきたテーマかもしれませんが,それだけに深いような。しかし,取調べシーンは,いまどきこんな取調べしてたら大問題だろうというぐらいリアリティのない叫んでばかりの取調べで,あまり共感できませんでした。むしろ,いまでも重大事件だと,あんな極端な取調べがあってるのかしら。
全体的に重苦しく,結末も気持ちのよいものではないので,観てて楽しくなるような感じの作品ではないですが,検事が追い求めるべき「正義」について考えたい方にはおすすめです。
「民事紛争ネットで解決」日経新聞記事の感想
令和元年7月7日(日)日経新聞の一面に,木になる記事がありました。先般行った支部交流会(裁判のIT化)にもかかわる内容ですので,取り上げます。
記事によると,政府は,離婚や交通事故といった民事紛争を,インターネット上で解決する仕組みづくりに乗り出すとのこと。記事の書きぶりからは,裁判のIT化の話をしているのか,裁判外の紛争解決のための仕組みの話も含むのか,判然としないところがありましたが,おそらく裁判のIT化の話をしているのでしょう。
ネット上で手続ができること自体は,悪いことではないと思いますが,情報管理の問題やシステム構築をどうするのかなど,課題は山積みのように思います。また,紛争を解決するという事柄の性質上,すべてネット上で行って当事者の納得のいく解決ができるのかも,疑問がないわけではありません。ある程度は,出頭・対面なども併用していくことは必要ではないかということも踏まえて,検討していただきたいと思います。
仕組みが出来上がることで,支部機能が縮小し,支部のハコがなくなり,ハコがなくなることでより司法が遠くなり,結局司法的な解決を選択しなくなるという悪循環も考えられますから,そのような問題はないかということも,支部の弁護士から声を上げていかないといけないかもしれませんね。
パブリックロイヤーのすすめ @九大ロー 2019
令和元年6月28日,九大ロースクールにて,公設関係の事務所の説明会を行いました。私はひまわりLOの説明担当で,弊所の取り組み,地方で活動する魅力・やりがいをお話ししてまいりました。
参加者は,しきりにうなずいてくれたり,反応も良かったと思いますし,「どんな弁護士になりたいのか」という問いかけがすごく響いた,興味をもったというご意見もあり,お話しした甲斐もあったかなと思っています。
昨今は,弁護士の志望についても,中央一極集中の傾向が強まっており,地方で働くことに意義を見出す方は減少傾向と聴いています。現地で働いている私たちが,しっかりと情報発信し,興味をもっていただいた方が,その道を歩むことにつき,サポートができるよう,私も努力していきたいと思います。
私は,九州管内での弁護士過疎・偏在問題に対応していくことを,弁護士人生のテーマにしていますので,今回のような機会も大事にしながら,引き続き活動していきます。