私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。

ハイ・クライムズ

軍事法廷モノの映画です。「ハイ・クライムズ」。

女性弁護士の夫が突然殺人容疑をかけられ逮捕されてしまったことをきっかけに,軍事法廷へ。妻自ら代理人として弁をふるいますが,軍事法廷の特殊性の壁に戸惑います。軍事法廷を得意とする弁護士(モーガン・フリーマン)とともに裁判を闘うが,事態は思わぬ方向へ…

テンポのよい進行で,サスペンスが展開されます。若干,展開が読めるところ,伏線があからさまなところもありましたが,全体としては比較的よくまとまっていたのではないでしょうか。

法曹の立場からすると,軍事法廷の特殊性にもっとスポットライトをあてて,法廷シーンをもっと多用していただければ,さらに興味を惹かれたかもしれませんね。

外国法,特定分野の特殊な法制度につき,少し勉強してみようかと思った作品でした。

あさかぜOB・OG会

平成30年9月8日~9日,@雲仙市・旅館 東園にて,私の前事務所=あさかぜ基金法律事務所のOB・OG及びその家族が集い,設立10周年を記念して,同窓会が開催されました。同事務所は,九州管内のうち,弁護士がいない/少ない地域へ人材を輩出するための事務所として,活動を続けております。その成果として,20人あまりの弁護士が,弁護士のいない/少ない地域へと赴任をしており,OB・OGの数もつながりも密であって,旧交をあたためるにとどまらず,諸先生方の赴任時の状況,現在の活動状況,司法過疎偏在問題の現在的な課題,これに対する種々の意見などにつき,報告・検討・議論をする機会とできました。地方過疎偏在問題に取り組むプロフェッショナルとの交流の機会があり,これを活かして情報を収集したり,アイデアを得たり,事件処理・事務所経営のヒントとできることは,同じく司法過疎偏在地域で活動する幣所の大きな強みと言えると思います。

雲仙市での開催ということで,隣接する島原市にて活動を続けておられる,島原中央ひまわり基金法律事務所の事務所訪問もさせていただきました。事務所の立地,内部のレイアウト,事務局との関係構築,事件処理,事務所敬愛など,種々にわたって,状況を具体的に教えていただくことができ,大変参考になりました。さまざまな地域の事務所をみて参考にできるところも,幣所の強みと言えるでしょう。

弁護士間のつながりも大事にしながら,今後も,良質なリーガルサービスを続けていきたいと思います。

お昼にいただいた,平野鮮魚店でのスペシャル海鮮丼,あら汁は絶品でした。島原の食は大変おいしゅうございましたね。

これからも九州各地をまわりながら,九州の弁護士過疎偏在問題について考えていき,ひいては自分の活動している地域,お客様に還元していきたいと思います。

【東園 とても素晴らしい旅館!】 enter image description here enter image description here enter image description here enter image description here enter image description here

【島原中央ひまわり基金法律事務所 事務所訪問】 enter image description here

【平野鮮魚店 絶品の海鮮屋さん】 enter image description here

ほどよく距離を置きなさい

「九州第1号の女性弁護士」として,60年を超える弁護士人生を活躍する,湯川久子弁護士。先生のご著書,「ほどよく距離を置きなさい」を読んで,大変感銘を受けましたので,記しておきたいと思います。

先生は,民事裁判の世界の法は,「裁く」のではなく「ほどく」ための法だと言います。裁判の「勝ち」「負け」で評価されがちの弁護士の世界において,はっとさせられる言葉です。エッセイ風に記述がされており,読み進めるとその章ごとに,短くまとめられた含蓄あるフレーズが示されます。たとえば,「『期待どおりにならない』のが子育て。でも,子どものために流した涙が 親も子も育ててくれる -子は言うことを聞かないが,親の姿を見て学ぶ」「人生は自分だけのもの。でも,その命は,誰かにもらい,活かされ,ここにあるもの -「1人で生きていくなんて,おこがましいことです」「『人に助けてもらうこと』『自分でできること』その境目は自分で見つけるという自立 -気品のある老い方をする」といった感じ。さすが,言葉の深みが違うなと思う内容です。弁護士の活動だけでなく,人生の指針としても,大変参考になります。

私も,先人に負けないよう,日々精進していきたいと,改めて決意を新たにしたところです。

工房よしかわ

園でブルーベリー狩りができる!(有)工房よしかわさんを訪ねてみました。7月~9月頃までブルーベリー狩りができるそうなので,準備の上,再度お尋ねします。猛暑が続きますので,少しおさまってからがよろしいですかね…

今日は,ひとまず店内を拝見。ブルベリーをふんだんに使ったケーキ,スムージー,パンケーキなど,メニューも豊富。お土産選びにもぴったりのお店です。体に優しい,ヨーグルトのお味が効いた味付けでした。

プレゼントとして,バジルとサルビアのセットをいただきました。妻もとても喜んでいます。

息子には,自然と触れ合いながら成長していってほしいと思いますから,こうした園は貴重ですね。ぜひまたおうかがいいたします。 enter image description here enter image description here enter image description here enter image description here enter image description here

記録的豪雨(豊前市~行橋市)

福岡県は,記録的豪雨に見舞われています。九州北部豪雨のトラウマ再びという印象です。地方の災害対策に少しでも役立つよう,実情をメモしておきます。

豊前市は,災害が少ない地域という触れ込みで,実際に,そのような地域と感じていますが,今回ばかりは,豊前市も,かなりの豪雨を経験しているようです。

私も,本日,豊前市←→築上町→←行橋市を往復する中,地域の被害は,かなり深刻と感じました。

午前中の時点で,東九州自動車道が通行止めになりました。豊前→←行橋間は,基本的に,高速を通らなければ,10号線一本道を通らざるを得ないような,道数の少ない道路です。当然,高速が使えないとなると,車が集中します。おそらく,普段は高速を通っている大型のトラックも多数通っていました。ただでさえ雨で視界が悪いのに,大型のトラックが立ち並ぶと,さらに視界が悪くなります(トラックを責めているわけではありませんので,あしからず。)。この一本道で交通事故が起こると,とたんに交通がマヒし,さらなる混乱が生じますが,幸い,私が通った時間には,事故は生じていなかったようです。

昼間。豊前市は,心なしか,少し雨が引いたように感じました。しかし,それも束の間。おおよそ午後2時半ころ以降から,雨風の激しさを増し,ひっきりなしに避難勧告などの警報が鳴り響きます。築上町,豊前市,行橋市も,避難勧告がなされていたようでした。

夕方,豊前→←行橋の間,25kmほどありますが,大渋滞で,まったく車が動きません。 特に,上りが,ひどかったようです。中津方面から,豊前市舟入の交差点(トライアル豊前店がある交差点)の間は,交通機能がまったくマヒしていたようです。豊前松江周辺・10号線は,やや車の動きがよかったようです。 逆に,下りは,上りにくらべると車が動いていたようですが,それでも通常のようにスムーズには動いていませんでした。

行橋~豊前の間には,今川,祓川,城井川…といった,比較的大きな河川がありますが,いずれも満水。いつ溢水するか,気が気ではありません。新行橋病院付近にある鼻田池は,完全に溢水していました。かろうじて車が進めていましたが,いまは大丈夫なのでしょうか…

enter image description here ※ 鼻田池です。溢水しています。

一転,大分寄りに目を向けますと,吉富町と中津市の間を分ける一級河川,山国川は,どんどん水かさが増し,とても怖い状態だったようです。

花の金曜日ですが,まっすぐ家に帰って(場合によっては移動せずに,),低い場所は通らず,川の近く,崖の近くは避けて,安全を確保してほしいと思います。

今日は,ニュースで,記録的大雨の話(と,オウム真理教7名死刑執行の話)で,もちきりです。ここ数年,地震や豪雨などの災害のニュースが,後を絶えません。もともと災害対策委員会として,災害対策にかかわっていた経験も生かして,なんらか皆様のお役に立てればと思いますが,ひとまず情報提供です。

天龍

今日は,苅田町で。寿司割烹のお店,天龍において,ランチをいただいてきました。

ランチのメニューは豊富。家族連れでにぎわっていました。脂ののった美味しいお魚,揚げたての天ぷら,茶わん蒸しも,大変美味しくいただけました。

家族で利用してもよいですし,商談にも向いているかなと思いました。苅田港のすぐ近くで,軽く苅田港(発電所などもあります。)廻りをするのも面白いかもしれませんね。 enter image description here

生きていくあなたへ

105歳まで生涯医療に携わってきた日野原重明先生。昨年7月,残念ながらお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。

その直前に行われたインタビューをまとめた「生きていくあなたへ 105歳どうしても遺したっかった言葉」。

1つ1つのお話が,大変興味深く,感銘を受けるものでした。特に,各章の最後,大きな字で短い言葉がいくつも紹介されています。これは,先生が,生前に書き溜めていた言葉をそのまま掲載しているということ。言葉の含蓄,言葉の持つ力といったものを感じられました。言葉を扱う職に就いている者として,大変考えさせられるものでした。

第三章にて,「ゆるすことは難しい」というお話があります。先生は,「ゆるす」ことを考えるとき,「恕す」という字を思い浮かべるそうです。この漢字は,心の上に如くと書く。つまり,ゆるすとは,誰かに許可を出すとか悪いことをした人をゆるすということではなく,「相手のことを自分のごとく思う心」という意味なのだそうです。相手をゆるすという行為は,自分をゆるす行為。ゆるせない心を持ち続けることはしんどく,だからこそゆるすことで,私たちは楽になれる。そのような話が紹介されています。

場面は違うのかもしれませんが,私達が扱う「紛争」の場面においても,誰かを“ゆるす”かどうかということが問題になり得ます。相手をゆるすのではなく,相手=自分をゆるすという考え方は,代理人として当事者に深くかかわる私達も見落としがちな考え方ではないかと思います。ある弁護士が,紛争はいつか必ず解決に至る(事件処理ができる場合もあれば,時間が解決してくれるときもあり,結末に至る過程はともかくいつか必ず解決するという趣旨だったと思います。)と話していたことを思い出しました。おおいに参考になるお話と思いました。

先生は,よど号ハイジャック事件において,人質にされた経験がありますので,複数個所において,その話に言及があります。なかでも,ユーモア,笑いの効用をお勧めしますというくだりで,ハイジャック犯に対し,乗客の1人が,「ところでハイジャックって何ですか?」と尋ねた際のエピソードが印象的。犯人もその質問にうまく答えられず(日本で初めてのハイジャック事件であり,当時言葉は浸透していない),先生が,ハイジャック犯に,「ハイジャック犯がハイジャックを知らないとはいかがなものか」と言ったそうです。機内は,大笑い。犯人も,乗客もです。その瞬間は,なんだか温かい雰囲気につつまれ,そのような経験から,どんなときにもユーモアが必要だと感じたということです。

このような極限状況のなかというのは想像もつきませんが,ユーモアの重要性は痛感するところです。よく,「弁護士は話がつまらない」と言われてしまうところでもありますが,人間力を磨いて,いつも笑い声に溢れた私達でありたいと思いました。

とりとめもない感想ですが,本書は読みやすく編集されており,それでいて内容は大変深く,医療的なものだけではなく広く人生全体について考える契機にもなると思います。広く読まれるとよいなと思いました。

不祥事

先日,豊前市のコンプライアンス研修を行いました。それもひとつのきっかけとして,各組織で,どのような構造で,不祥事が起こるのか。関心をもって考えているところでした。

そんな折,池井戸潤「不祥事」を読みました。破天荒なヒロイン花咲舞が,銀行内部の暗部にメスを入れていく,痛快な物語です。自らも優秀なテラー(金銭出納係。銀行などの金融機関の窓口で,客と応対する人。)であり,かつ,臨店担当として,各行に指導をしていきます。

銀行という「組織」のなかで,複雑な「人間関係」を背景に,どうして事件が起こるのか,ミステリーの要素も含みながら,話が展開していきます。短編がいくつか並びますが,最終的には各話がまとまって最終章「不祥事」につながっていくという構成であり,読みやすく,それでいて,伏線等も楽しめ,もう1度読みたくなる良書です。

あくまで「正論」をぶつけて成敗していく花咲(相方の相馬は「狂咲」と呼んでいる。)の指摘・指導は,読んでいてスカッとします。奥ゆかしさのある日本人にとっては,逆にこうしたヒロインに憧れを感じる人も多いのではないでしょうか(もちろん,人間関係を円滑にするという古来からの知恵ですから,奥ゆかしさも大切です。)。こうしたキャラクターが映えるのは,裏を返せば,日本には言いたいことが言えないという雰囲気があるということかもしれませんね。

「不祥事」の背景として,妬み,そねみなど人間の複雑な感情が絡んでいることや,多忙な現場におけるさまざまな要素が絡み合っていることなどが描かれており,コンプライアンスを考える上でも,参考になるお話だったと思います。

どんぐり

ランチ・カフェ【どんぐり】(@福岡県築上郡上毛町垂水338-1)で昼食をいただいてきました。豊前警察署垂水駐在所の向いあたり。特にビーフシチューが絶品と評判のお店です。

店内は,レトロでおしゃれ。上品なアンティークが雰囲気を醸し出してます。私の食事中には,エンヤのonly timeが!ゆっくりくつろぎながら,味わうことができました。 客層は,ある程度年齢高め。マダムたちの憩いの場,ご夫婦で利用にぴったりのようです。

写真は,ビーフシチューランチセット(1500円)ですが,ボリュームたっぷり,お肉がトロトロで美味です。食後のデザートも複数出され,甘党の私も大満足。ご案内いただいた奥様の笑顔も素敵です。

お近くにお寄りの方は,ぜひご利用ください~ 隠れ家的な良所ですね! enter image description here enter image description here

支部交流会

平成30年3月17日13:30~17:00,@福岡県弁護士会館3F,第9回支部交流会が開催されました。九州管内の支部管内で活動する弁護士が一堂に集まり,情報共有や意見発信などをすることを目的とする会です。私も,毎年,参加させていただいていますが,支部特有の司法アクセス等の問題につき大変勉強させていただいております。豊前市での弁護活動にも役立てることと思います。

今回は,支部管内における法曹人口の増減の問題,刑事事件に関する問題,家事事件に関する問題などについて活発な議論が交わされました。私は,司会を担当させていただきました。

支部においては,たとえば,事件の難易度の高い場合などは,本庁などに起訴されるなどして,遠方で裁判をしなければいけないなどということがあります。そもそも留置施設が遠方にあったり,起訴されると遠方の拘置所に移送がされたりと,距離の問題が切実です。遠くなればなるほど,頻回な接見が困難になり,被疑者・被告人の権利が守れなくなるかもしれません。共犯事件では,被疑者・被告人が分散留置されることで,接見が遠方になることもあります。それから,女性被疑者・被告人は,別の被疑者・被告人からの奇異の目などから避けるため,留置できる警察署などが決まっていることが多いですが,いきおい遠方になることが多いです。設備的な問題などで,支部での事件の記録のコピーが難儀したり,判決が出たはいいが,そこから被疑者・被告人が(遠方で)自宅に帰れず困ったケースなどもあります。支部では裁判員裁判ができません(小倉支部を除く)が,支部の弁護士が本庁で裁判員裁判となると,連泊が必要になって,過剰な負担があるという問題もあります。その他,身柄拘束された被疑者を開放する手段として準抗告という手段がありますが,判断を3人の裁判官でしなければならない関係で,裁判官の少ない支部では判断できず,記録を送ったり判断を仰いだりするのに時間がかかるという問題もあります。種々の問題があり,ある程度問題意識の共有も進んでいますので,これをうまく発信して,改善を図れるよう,努力していきたいと思います。

家庭裁判所の問題については,家事事件が増加傾向にあることとあいまって,法曹関係者の中でも,また利用する市民からしても,関心の高いテーマではないかと思われます。

実は,私は,この交流会を企画運営する協議会の副委員長を拝命しております。今後はより内容の充実した,または具体的な改善を目指した交流会になるよう,さらに努力を重ねていきたいと思います。その前提として,まずは自分の活動する地域での日々の業務に邁進し,地域の実情・問題点を把握するとともに,改善のためのアクションを重ねていきたいと思います。